コラム

土地価格は今後下がる?2026年の東京・大阪の地価を解説

土地価格は今後下がる?2026年の東京・大阪の地価を解説

不動産価格は、いつまで上がり続けるのでしょうか。

2026年に入り、これまで価格上昇が続いてきた東京都心の中古マンション市場にも、少しずつ変化が見え始めています。

東京カンテイが公表した2026年6月の中古マンション70㎡換算価格では、東京23区が前月比0.8%下落し、1億2,741万円となりました。東京23区としては26か月ぶりのマイナスです。

都心6区では前月比1.3%下落して2か月連続のマイナスとなり、直近3か月以内に値下げした物件の割合を示す価格改定シェアも50.9%まで上昇しました。

こうしたニュースを見ると、「東京の中古マンションが調整し始めたのであれば、土地価格も今後下がるのではないか」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし、不動産価格を見るときには、マンションと土地を同じように考えることはできません。また、売主が希望する価格と、実際に売買が成立した価格も分けて確認する必要があります。

2026年の地価公示では、全国の住宅地・商業地はいずれも5年連続で上昇しました。大阪府でも住宅地は前年比2.8%、商業地は8.5%上昇しています。

では、より直近の土地取引では何が起きているのでしょうか。

この記事では、東京の中古マンションに見え始めた価格調整と、東京・大阪の土地市場を比較しながら、2026年時点で土地を所有している方が確認しておきたいポイントを整理します。

1.東京の中古マンション価格に「下落・調整」の兆候

まず確認しておきたいのが、東京の中古マンション市場です。

東京カンテイによると、2026年6月の東京23区における中古マンション70㎡換算価格は1億2,741万円となり、前月の1億2,849万円から0.8%下落しました。

東京23区では2024年5月以降続いてきた上昇から、26か月ぶりのマイナスです。

さらに都心6区では、2026年6月の70㎡換算価格が1億8,512万円となり、前月比1.3%下落しました。2か月連続のマイナスです。

価格改定シェアも前月の48.5%から50.9%へ上昇し、過半数となりました。

つまり、これまでのように高値で売り出せばそのまま価格が上昇していく状況から、一部では売主側が価格を調整する動きが見え始めています。

ただし、ここで重要なのが、この70㎡換算価格は実際の成約価格ではなく、東京カンテイのデータベースに登録された中古マンションの「売り希望価格」を集計した指標であることです。

そのため、「東京の中古マンションが全面的に値下がりした」と判断するには、実際の成約価格も確認する必要があります。

出典:東京カンテイ「2026年6月 中古マンション70㎡価格月別推移」

2.成約価格では東京のマンションが全面的に下落したわけではない

実際に売買が成立した価格を見ると、少し違った状況が見えてきます。

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が公表した2026年7月のデータでは、東京23区の中古マンション成約㎡単価は135.77万円で、前年同月比2.7%上昇しています。

平均成約価格も7,757万円で、前年同月比3.4%上昇しました。

一方、成約件数は1,509件で、前年同月比17.2%減少しています。

東京23区 中古マンション2026年7月前年同月比
成約件数1,509件-17.2%
成約㎡単価135.77万円/㎡+2.7%
平均成約価格7,757万円+3.4%

この数字から見ると、現在の東京23区は「中古マンション価格が大きく崩れている」というよりも、成約価格は高値圏を維持する一方、取引件数が減り、売り希望価格側では調整が現れ始めている状態と考える方が実態に近いでしょう。

不動産市場では、必ずしも価格が最初に下落するとは限りません。

高値で売り出す物件が増える一方で買い手が慎重になれば、まず取引件数が減少し、その後に価格改定が増えることがあります。

その状態が長く続くのか、それとも再び買い需要が強まるのかは、今後の市場を見る必要があります。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch 2026年7月度」

3.2026年の土地価格は今後下がる?地価公示を確認

では、中古マンション市場の変化に続いて、土地価格も下がり始めているのでしょうか。

2026年8月時点では、日本の土地価格が全国的な下落局面に入ったとは言えません。

国土交通省が公表した2026年地価公示では、全国平均の全用途・住宅地・商業地がすべて5年連続で上昇しました。

また、東京圏と大阪圏では、全用途・住宅地・商業地のいずれも前年より上昇幅が拡大しています。

2026年地価公示動向
全国平均全用途・住宅地・商業地が5年連続上昇
東京圏全用途・住宅地・商業地で上昇幅拡大
大阪圏全用途・住宅地・商業地で上昇幅拡大

少なくとも地価公示を見る限り、「マンション価格に調整が入ったので、土地も下落している」という状況ではありません。

ただし、地価公示を見るときには調査時点に注意が必要です。

地価公示は、国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を判定し、公示するものです。

つまり、2026年の地価公示が示しているのは2026年1月1日時点の土地価格です。

2026年春から夏にかけて市場環境が変化していたとしても、その動きがすべて反映されているわけではありません。

現在の土地市場を確認するためには、地価公示だけでなく、直近の実際の成約データも合わせて見ることが大切です。

出典:国土交通省「全国の地価動向は全用途平均で5年連続上昇~令和8年地価公示~」

4.東京の土地価格は下落している?成約件数から確認

より直近の東京の土地取引を確認してみましょう。

東日本レインズでは、土地面積100㎡以上200㎡以下の取引について月次データを公表しています。

2026年7月の東京都における土地成約㎡単価は47.24万円でした。

前年同月比では1.0%上昇していますが、前月比では4.1%下落しています。

平均成約価格は6,513万円で、前年同月比0.7%下落、前月比では6.1%下落しました。

さらに注目したいのが成約件数です。

東京都 土地100~200㎡2026年7月前年同月比前月比
成約件数213件-21.4%―
成約㎡単価47.24万円/㎡+1.0%-4.1%
平均成約価格6,513万円-0.7%-6.1%

2026年7月の東京都の土地成約件数は213件で、前年同月比21.4%減少しました。

もちろん、1か月だけの数字を見て「東京の土地価格が下落局面に入った」と判断することはできません。

月ごとに取引される土地の立地、面積、形状などが異なるため、平均価格も変動します。

それでも、前年同月比では㎡単価が高値を維持する一方、成約件数が大幅に減少していることは、今後の市場を見るうえで確認しておきたい変化です。

土地市場でも、価格そのものだけでなく「その価格でどの程度取引が成立しているのか」を確認する必要があります。

出典:公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報 Market Watch 2026年7月度 データ編」

5.大阪の土地価格はどうなっている?2026年の地価動向

では、大阪の土地価格はどうでしょうか。

2026年地価公示によると、大阪府の住宅地は前年比2.8%上昇しました。前年の2.3%から上昇幅も拡大しており、5年連続のプラスです。

商業地は前年比8.5%上昇し、前年の7.6%を上回りました。商業地は4年連続の上昇です。

工業地も7.5%上昇しており、11年連続で上昇しています。

大阪府2025年2026年
住宅地+2.3%+2.8%
商業地+7.6%+8.5%
工業地+6.3%+7.5%

ただし、大阪府の資料でも、利便性に優れる地域では地価上昇が続く一方、交通利便性などで条件が異なる地域では下落が続く地点もあることが示されています。

「大阪府の土地価格が上がっている」という平均値だけではなく、どのエリアの、どのような土地なのかを見る必要があります。

出典:大阪府「令和8年地価公示の結果について」

6.近畿圏では土地価格の「地域差」が大きくなっている

直近の実際の取引を見ると、地域差がさらに分かりやすくなります。

近畿圏不動産流通機構(近畿レインズ)が公表した2026年7月の土地成約データでは、対象12地域のうち7地域で成約㎡単価が前年同月を下回りました。

一方、大阪市と大阪府東部では成約㎡単価が前年同月比で2桁上昇しています。

地域土地成約㎡単価前年同月比
大阪市52.57万円/㎡+15.2%
大阪府北部26.35万円/㎡+8.9%
大阪府東部17.72万円/㎡+12.5%
大阪府南部11.18万円/㎡-7.9%
神戸市17.15万円/㎡-9.8%
京都市26.69万円/㎡-3.2%

近畿圏全体を一括りにして「土地価格が上がっている」「土地価格が下がっている」と判断することが難しくなっていることが分かります。

今後の土地市場では、全国平均や大阪府平均だけでなく、地域ごとの需給や取引状況を見ることがより重要になりそうです。

出典:公益社団法人 近畿圏不動産流通機構「マンスリーレポート No.164 2026年8月号」

7.大東市・門真市・東大阪市・四條畷市を含む大阪府東部は?

かいこうホームが主な対象としている大東市・門真市・東大阪市・四條畷市は、近畿レインズの地域区分では「大阪府東部」に含まれています。

大阪府東部には、門真市・守口市・枚方市・寝屋川市・交野市・大東市・四條畷市・東大阪市・八尾市・柏原市が含まれます。

2026年7月の大阪府東部における土地成約㎡単価は17.72万円で、前年同月比12.5%上昇しました。

成約件数も76件で、前年同月比20.6%増加しています。

大阪府東部の土地2026年7月前年同月比
成約件数76件+20.6%
成約㎡単価17.72万円/㎡+12.5%
平均成約価格2,470万円-1.5%
平均土地面積139.38㎡-12.5%

ここで注意したいのは、㎡単価が12.5%上昇したからといって、「大阪府東部にあるすべての土地が1年間で12.5%値上がりした」という意味ではないことです。

2026年7月は平均土地面積が前年同月比12.5%縮小しており、その月に取引された物件の構成も前年とは異なります。

土地の場所、面積、接道、形状、用途地域などによって成約価格は大きく変わります。

したがって、このデータから言えるのは、2026年7月単月では大阪府東部の成約件数と成約㎡単価がともに前年同月を上回ったというところまでです。

地域ごとの土地活用については、以下のページでも詳しく紹介しています。

大東市の土地活用 ・ 門真市の土地活用 ・ 東大阪市の土地活用 ・ 四條畷市の土地活用

8.なぜマンションと土地では価格の動きが違うのでしょうか

マンション価格が調整しているからといって、土地も同時に同じ割合で下落するとは限りません。

マンションでは、立地だけでなく築年数、管理状態、設備、間取り、管理費、修繕積立金なども価格に影響します。

一方、土地には建物のような経年劣化はありませんが、その価値は土地ごとの条件に大きく左右されます。

  • 駅や生活圏からの距離
  • 接している道路の幅や接道状況
  • 土地の形状
  • 土地面積
  • 用途地域
  • 建ぺい率・容積率
  • 周辺の住宅・商業・事業需要
  • 建物を建てた場合にどのような用途に利用できるか

そのため、同じ市内、場合によっては同じ町内でも土地の評価が大きく異なることがあります。

仮に今後、不動産市場全体に価格調整が入ったとしても、すべての土地が一律に同じ割合で値下がりするとは限りません。

立地や利用しやすさによる土地の選別が、これまで以上に重要になる可能性があります。

9.土地価格を見るなら3つの数字を分けて確認する

土地を所有している方が市場動向を見る際には、「地価が○%上昇した」というニュースだけで判断しないことが大切です。

公示地価・基準地価

地域全体の中長期的な地価の方向性を確認するための指標です。

前年との変動率を見ることで、その地域の地価がどの方向へ動いているのかを確認できます。

実際の成約価格

市場にいくらで売り出されているのかではなく、実際にどの程度の価格で売買が成立しているのかを確認します。

売主側の希望価格が上昇していても、成約価格が付いてこなければ、市場参加者の価格認識に差が生じている可能性があります。

成約件数と在庫

価格と同じくらい確認しておきたいのが取引量です。

価格が高値を維持していても、成約件数が減少し、売り物件の在庫が増えていく状態が続けば、市場の需給に変化が起きている可能性があります。

東京の中古マンションで現在見られている「売り希望価格の調整」と「成約件数の減少」は、土地市場を見る際にも参考になる動きです。

10.地価が上がっている今こそ「売る・持つ・活用する」を比較する

土地を所有している方にとって、地価が上昇すること自体は資産価値の面ではプラスです。

しかし、「地価が上がっているからそのまま持ち続ける」「これから下がるかもしれないから急いで売る」と、価格だけで判断する必要はありません。

土地を所有している間には固定資産税などの負担が発生します。土地の状態によっては、草刈りや不法投棄対策などの維持管理も必要です。

一方で、地価が上昇している時期は、現在の売却価格を確認する良い機会でもあります。

さらに、土地の選択肢は「売る」か「そのまま持つ」だけではありません。

駐車場やアパートなどの賃貸住宅、事業用施設のほか、長期借上げなどの事業スキームを検討できる有料老人ホームなどの福祉施設として土地を活用する方法もあります。

ただし、どの活用方法が適しているかは、土地条件、建築費、周辺需要、事業者の出店需要、資金計画などによって異なります。

代表的な活用方法については、土地活用の種類で比較しています。

11.土地の将来は「売却・保有・活用」の3方向で考える

土地の将来を考えるときは、現在の土地価格だけを見るのではなく、3つの方向から比較してみると整理しやすくなります。

選択肢確認したいポイント
売却する現在の査定価格、売却時の税金、売却後の資金用途
保有する固定資産税、維持管理費、将来の地価、相続
活用する建築費、収益性、地域需要、土地条件、運営方法

例えば、現在5,000万円で売却できる土地があったとしても、「5,000万円で売れる」という情報だけでは、その土地をどうするべきかは判断できません。

保有した場合に今後どの程度の税金や維持費が必要なのか、活用した場合にはどの程度の収益性が期待できるのかなどを比較する必要があります。

駐車場・賃貸住宅・倉庫などを含めた土地活用方法の違いについては、土地活用比較でも紹介しています。

まとめ|土地価格はまだ全面的な下落局面ではないが、地域差には注意

2026年8月時点のデータを見る限り、日本の土地価格が全面的な下落局面に入ったとは判断できません。

2026年地価公示では、全国の住宅地・商業地が5年連続で上昇し、東京圏・大阪圏では上昇幅も拡大しています。

大阪府でも住宅地は2.8%、商業地は8.5%上昇しました。

一方で、直近の実際の取引を見ると、少し違った景色も見えてきます。

東京では中古マンションの売り希望価格に調整が現れ、2026年7月の東京23区では成約件数が前年同月比17.2%減少しました。

東京都の土地取引についても、2026年7月の成約件数は前年同月比21.4%減少しています。

近畿圏では、2026年7月の土地成約㎡単価が12地域中7地域で前年を下回る一方、大阪市は15.2%上昇、大阪府東部は12.5%上昇しました。

つまり、これからの不動産市場では、単純に「土地価格は上がる」「土地価格は下がる」と考えるよりも、どの地域で、どのような土地が実際に取引されているのかを見ることが重要です。

大東市・門真市・東大阪市・四條畷市を含む大阪府東部についても、市場全体の数字だけではなく、接道、土地形状、用途地域、面積など個々の土地条件まで確認する必要があります。

土地を所有している方は、市場が大きく変化してから判断するのではなく、現在の売却価格、保有コスト、土地活用の可能性を一度比較しておくことで、今後の選択肢を整理しやすくなります。

かいこうホームでは、大阪府東部を中心に、土地の売却・保有・活用を比較しながら、有料老人ホーム・障がい者ホームを含めた土地活用をご提案しています。

有料老人ホームによる土地活用については、有料老人ホーム土地活用をご覧ください。現在の土地を売却するか活用するか迷われている方は、お問い合わせ・ご相談からご相談いただけます。

参考資料

土地・建物のことでお悩みの方へ

土地・建物のお悩みを
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相続した土地、使っていない空き地、空き家、築年数が経った賃貸物件など、不動産の悩みは状況によって適した選択肢が異なります。
売却するべきか、活用するべきか、今のまま保有するべきか。まだ方針が決まっていない段階でも、土地や建物の条件を確認しながら、無理のない方向性を一緒に整理します。