大東市で有料老人ホームは不足しているのか。
土地活用を検討している不動産会社様や土地所有者様にとって、この問いは非常に重要です。
広めの土地や古い建物、収益性に課題のある駐車場などを預かったとき、アパートや賃貸マンションだけでなく、高齢者施設という選択肢を提案できれば、土地活用の幅は大きく広がります。
しかし、実際に提案する段階になると、次のような不安が出てきます。
- 大東市にはすでに有料老人ホームがあるのではないか
- 今から新しく施設を作っても需要はあるのか
- 施設数だけを見て、足りている・足りていないを判断してよいのか
- 地主様に提案するための根拠をどう整理すればよいのか
結論から言えば、大東市に有料老人ホームや介護施設が存在しないわけではありません。
ただし、施設があることと、地域の需要を十分に満たしていることは同じではありません。
有料老人ホームの不足は、単なる「施設数」ではなく、空き状況、費用帯、医療対応、認知症対応、生活圏域、周辺市との移動動線まで含めて見る必要があります。
この記事では、大東市で有料老人ホームは不足しているのかを、需要と供給の両面から整理し、不動産会社や土地所有者が土地活用を検討する際の見方を解説します。
大東市には有料老人ホームがある。それでも「不足」を考える理由
まず前提として、大東市に有料老人ホームや介護施設がまったくないわけではありません。
大阪府の有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅の一覧では、大東市内にも介護付き有料老人ホームが複数掲載されています。また、大東市の介護保険サービス施設一覧では、特定施設入居者生活介護、介護老人福祉施設、認知症対応型共同生活介護、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅など、複数の施設・サービス種別が整理されています。
では、施設があるなら不足していないのでしょうか。
答えは、そう単純ではありません。
高齢者施設の不足は、施設数だけでは判断できません。需要と供給を見るときには、少なくとも次のような視点が必要です。
| 見るべき視点 | 確認すべき内容 | 土地活用への影響 |
|---|---|---|
| 施設数 | 大東市内にどの種類の施設があるか | 同じ施設種別が多い場合、差別化が必要 |
| 空き状況 | 実際に入居できる空きがあるか | 空きが少ない場合、新規施設の余地が出る |
| 費用帯 | 地域の利用者が入居しやすい価格帯か | 価格帯が合わない場合、地域密着型の施設に余地 |
| 医療・認知症対応 | 重度者、認知症、医療依存度の高い方に対応できるか | 対応力のある施設は差別化しやすい |
| 圏域バランス | 北・中央・南など、生活圏ごとに偏りがないか | 施設が少ない生活圏では提案余地がある |
つまり、大東市で有料老人ホームが不足しているかどうかは、「施設があるか」ではなく、どの条件の施設が、どの地域で足りているかを見る必要があります。
需要側を見る|75歳以上・85歳以上人口の増加が施設ニーズを押し上げる

需要を見るうえで重要なのは、単に65歳以上人口だけではありません。
有料老人ホームや高齢者施設の需要は、75歳以上、さらに85歳以上の人口増加と関係しやすくなります。
大東市の第9期総合介護計画では、令和9年、つまり2027年に75歳以上人口がピークを迎える見込みであること、令和17年、つまり2035年に85歳以上人口がピークとなり、認定者が急増する可能性があることが示されています。
これは、不動産会社や土地所有者にとって重要な情報です。
なぜなら、土地活用は短期の需要だけで判断するものではないからです。
有料老人ホームや高齢者施設は、建築して終わりではありません。開設後、10年、20年、25年という長い期間で運営されます。
2026年現在の見方
2025年問題は、すでに現実化しています。団塊の世代が75歳以上となった今、医療・介護・生活支援を必要とする層は、今後さらに厚くなっていくと考えられます。
特に2035年にかけて85歳以上人口が増えるということは、単に「住まい」が必要になるだけではありません。
- 認知症対応
- 見守り
- 服薬管理
- 通院支援
- 看取り
- 介護度の重度化への対応
このようなニーズが増える可能性があります。
そのため、大東市で土地活用を考える場合は、単に「部屋数を増やす」発想ではなく、どのような高齢者を受け入れる施設が必要になるのかを考える必要があります。
供給側を見る|施設の数より「種類」と「対応力」が重要

供給を見るときには、施設数だけでなく、施設の種類を確認する必要があります。
高齢者施設には、複数の種類があります。同じ「老人ホーム」と呼ばれる施設でも、対象となる入居者、必要な指定、運営体制、医療・介護との関わり方は異なります。
| 施設種別 | 特徴 | 不足を見るポイント |
|---|---|---|
| 介護付き有料老人ホーム | 特定施設入居者生活介護の指定と関係する施設 | 指定枠、空き状況、重度者対応、費用帯を見る |
| 住宅型有料老人ホーム | 住まいと外部介護サービスを組み合わせる施設 | 訪問介護・訪問看護・医療連携との相性を見る |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 安否確認・生活相談を備えた高齢者向け住宅 | 自立・軽度者中心か、介護対応まで見込むかを見る |
| グループホーム | 認知症の方を対象とした地域密着型サービス | 地域密着型の整備方針、圏域、認知症ニーズを見る |
たとえば、大東市内に有料老人ホームが複数あったとしても、介護付きが中心なのか、住宅型が中心なのか、サービス付き高齢者向け住宅が中心なのかによって、供給状況の見方は変わります。
また、入居者の状態によっても、必要な施設は変わります。
施設種別を考えるときのイメージ
高齢者施設は、単純に「自立向け」「介護向け」と分けられるものではありません。
自立度が高い方を想定する住まい、認知症の方を支える地域密着型施設、医療依存度が高い方にも対応しやすい施設など、横軸に「自立度」、縦軸に「医療・介護の必要度」を置いて整理すると、土地ごとに向く施設種別が見えやすくなります。
同じ「有料老人ホーム」でも、受け入れられる層が違えば、実質的な供給力は変わります。
そのため、土地活用としては「施設数が足りているか」ではなく、地域に必要な機能を持つ施設が足りているかを確認する必要があります。
費用帯のミスマッチも「不足」の一種になる
有料老人ホームの不足を考えるとき、費用帯の問題も見落とせません。
施設があっても、地域の高齢者や家族が支払える費用帯と合っていなければ、実質的には選びにくい施設になります。
たとえば、高価格帯の施設はあるものの、地域の利用者が入居しやすい中価格帯の住まいが少ない場合、見た目の施設数は足りていても、実際の選択肢は限られます。
反対に、低価格だけを重視しすぎると、建築費や人件費、医療連携、修繕費を吸収できず、長期的な運営が難しくなる場合もあります。
土地活用として見る場合、費用帯は事業計画に直結します。
- 家賃設定
- 共益費
- 食費
- 介護サービスとの組み合わせ
- 医療連携の体制
- 職員配置
- 建築費
- 借上げ賃料
これらのバランスが合わなければ、施設としての需要があっても、事業として成立しにくくなります。
だからこそ、有料老人ホームの土地活用では、単に「高級施設」か「低価格施設」かではなく、大東市の地域性に合った価格帯と運営モデルを検討する必要があります。
医療対応・認知症対応の不足は、土地活用の大きなヒントになる

有料老人ホームの需要を見るとき、もう一つ重要なのが対応力です。
高齢者の住まいは、部屋を用意すれば成立するわけではありません。年齢が上がるほど、医療・介護・見守り・認知症対応の必要性が高まります。
大東市の第9期総合介護計画でも、85歳以上人口の増加や認定者の増加が見込まれていることから、今後は重度化・認知症・見守りニーズへの対応がより重要になると考えられます。
この視点は、不動産会社にとって非常に重要です。
なぜなら、同じ土地でも、単なる居住系施設として考えるのか、医療・介護連携を前提とした施設として考えるのかで、提案内容が大きく変わるからです。
| 不足しやすい機能 | 利用者側の悩み | 土地活用での検討ポイント |
|---|---|---|
| 認知症対応 | 家族だけで見守ることが難しい | グループホームや地域密着型サービスとの相性を確認 |
| 医療連携 | 通院・服薬・急変時対応が不安 | 訪問診療・訪問看護・近隣医療機関との連携を確認 |
| 重度者対応 | 介護度が上がっても住み続けられるか不安 | 居室設計、介護動線、職員配置、運営体制を確認 |
| 看取り対応 | 最期まで安心して過ごせる場所を探したい | 医療・介護・家族対応を含む運営方針を確認 |
つまり、今後の高齢者施設は、単に「入居できる場所」ではなく、高齢者本人と家族が安心して生活を続けられる場所であることが求められます。
大東市だけでなく、東大阪市・門真市・四條畷市との生活圏も見る

大東市の有料老人ホーム需要を考えるとき、市内だけで完結して見るのは不十分です。
大東市は、東大阪市、門真市、四條畷市と生活圏が近いエリアです。住道、野崎、四条畷、鴻池新田といった駅周辺では、家族の居住地、通院先、買い物圏、勤務先が市境をまたぐことも珍しくありません。
特に住道駅・野崎駅周辺は、門真市や四條畷市方面からの相談も想定しやすいエリアです。また、鴻池新田駅周辺では、東大阪市側の医療機関や生活圏とのつながりも視野に入れる必要があります。
高齢者施設を選ぶとき、本人だけでなく家族の通いやすさも重要です。
- 大東市内に住む親を、東大阪市に住む子どもが訪問する
- 門真市側の家族が、住道周辺の施設を探す
- 四條畷方面から、大東市内の医療機関や施設を検討する
- 鴻池新田周辺で、東大阪市側の医療機関との連携を考える
つまり、高齢者施設の需要は行政区域だけで切れるものではありません。
土地活用としては、大東市内の需要だけでなく、周辺市との生活圏・医療圏・家族の移動動線まで含めて見る必要があります。
【プロが見る】大東市で新たな有料老人ホーム用地を検討しやすいケース
では、大東市で新たな有料老人ホームや高齢者施設の用地を検討しやすいのは、どのようなケースでしょうか。
不動産会社や土地所有者の立場では、次のような土地・建物が候補になります。
- 100坪から300坪程度のまとまった土地
- 古いアパートや長屋の建て替え候補
- 駐車場として使っているが、収益性に課題がある土地
- 住宅地に近く、生活環境が整っている土地
- 幹線道路や生活道路からアクセスしやすい土地
- 医療機関、薬局、訪問看護、訪問介護との連携が組みやすい土地
- 駅から少し離れていても、送迎や家族の車移動を前提にできる土地
- 東大阪市・門真市・四條畷市との境界に近く、広域需要を見込める土地
一方で、次のような土地は慎重な確認が必要です。
- 接道が弱く、緊急車両や送迎車両の出入りに不安がある土地
- 建築可能面積が不足し、必要な居室数や共用部を確保しにくい土地
- 近隣との距離が近く、騒音・送迎・工事説明で調整が必要な土地
- 用途地域や建築条件によって、希望する施設が難しい土地
- 運営事業者の採算ラインに届きにくい小規模土地
大切なのは、「土地が広いから老人ホームに向く」と単純に判断しないことです。
施設種別、必要居室数、職員動線、共用部、駐車場、避難計画、近隣対応、運営事業者の採算性を重ねて見なければ、計画は前に進みません。
不動産会社が地主様へ提案するときに必要な資料
有料老人ホーム土地活用を地主様へ提案する場合、一般的な土地資料だけでは足りないことがあります。
通常の不動産提案であれば、土地面積、用途地域、建ぺい率、容積率、接道、価格、周辺相場などが中心になります。
しかし、高齢者施設の場合は、それに加えて次のような資料があると提案しやすくなります。
| 資料 | 目的 |
|---|---|
| 大東市の高齢者人口・介護需要データ | なぜ高齢者施設の需要を見るべきかを説明する |
| 周辺施設の分布 | 既存施設との競合・補完関係を確認する |
| 施設種別の比較 | 介護付き、住宅型、グループホームなどの違いを説明する |
| 概算収支・借上げイメージ | 土地所有者が事業性を判断しやすくする |
| 運営事業者・建築会社との座組み | 提案が机上の空論ではないことを示す |
地主様にとって重要なのは、「本当に需要があるのか」「誰が運営するのか」「どのくらい安定するのか」「建てた後に自分がどこまで関わるのか」です。
不動産会社がこの不安に答えられると、有料老人ホーム土地活用は単なるアイデアではなく、具体的な提案になります。
大東市での土地活用を比較検討したい方へ
アパート経営、駐車場、売却だけでは判断しにくい土地でも、有料老人ホームや高齢者施設という視点を加えることで、提案の幅が広がる場合があります。
大東市での地域特性や、有料老人ホーム土地活用の考え方は、以下のページでも詳しく整理しています。
かいこうホームができること
かいこうホームでは、大東市を含む大阪エリアで、有料老人ホームを中心とした土地活用の相談を受けています。
大東市で有料老人ホームが不足しているかどうかは、施設数だけで判断できません。
かいこうホームでは、次のような視点で土地活用の可能性を整理します。
- 大東市の高齢者福祉計画・介護計画の確認
- 周辺施設の分布とサービス種別の確認
- 土地が属する生活圏域の整理
- 住宅型・介護付き・グループホームなど施設種別の初期検討
- 運営事業者とのマッチング
- 建築会社との連携
- 医療連携を含めた事業設計
- 一括借上げを含む収益イメージの整理
- 土地所有者への提案材料づくり
有料老人ホーム土地活用では、需要データだけでなく、実際に事業を組み立てるための座組みが重要です。
土地、建築、運営、医療、管理、収益設計を一体で整理することで、不動産会社様にとっても、地主様へ提案しやすい資料づくりが可能になります。
まとめ|大東市で有料老人ホームが不足しているかは「数」ではなく「条件」で見る

大東市には、すでに有料老人ホームや介護施設があります。
しかし、施設があることと、地域の需要を十分に満たしていることは同じではありません。
有料老人ホームの不足は、単に施設数だけではなく、空き状況、費用帯、医療対応、認知症対応、圏域バランス、周辺市との生活圏まで含めて判断する必要があります。
不動産会社や土地所有者にとって重要なのは、「この土地で老人ホームができるか」ではなく、この土地で、地域に必要とされる施設が成立するかです。
大東市で広めの土地、古い建物、駐車場、収益性に課題のある不動産をお持ちの場合は、有料老人ホームや高齢者施設という選択肢を一度整理してみる価値があります。
大東市で有料老人ホーム用地として成立するか、需要と供給から確認しませんか?
大東市で土地活用を検討している不動産会社様、土地所有者様へ。
かいこうホームでは、施設数だけでは見えにくい有料老人ホームの需要を、行政計画、周辺施設、生活圏域、施設種別、運営体制の視点から整理します。
アパート・駐車場・売却だけでは判断しにくい土地も、高齢者施設という選択肢を加えることで、新しい提案につながる可能性があります。
まずは、土地の場所・広さ・現在の利用状況をもとに、有料老人ホーム用地としての可能性をご相談ください。

